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ここでは、概ね過去一年以内の山行(岩トレ等を除く)の概要を紹介しています。 |
岩トレ等も含め、すべての山行リストとコメントは山行一覧にあります。 |
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最近公開した山行記録 |
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赤岳天狗尾根(リハビリ山行)/無雪期バリエーション入門(Ⅳ大天狗直登)
(南八ヶ岳東面2019年10月下・1泊2日稜上ビバーク) |
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kniferidgeの右膝手術(半月板部分切除)から3月経過しました。マスキ嵐沢(沢登り初級)、天城山(ハイキング)と2度のショートコースを無難にこなせたので、今度は少し長いコースに挑戦してみようと無雪期・冬期合わせて3度経験のある天狗尾根へ行ってみました。 |
赤岳天狗尾根は、南八ヶ岳の主稜線から派生、真教寺尾根と並走して赤岳沢出合へと至る標高差約900mの急峻な尾根。下部は藪尾根ですが上部1/3は大天狗・小天狗等特異な岩峰を連ねる岩稜帯となっており、八ヶ岳東面を代表する冬期バリエーション入門ルートとして、とても人気があります。また、出合小屋を管理する地元山岳会が整備に尽力されているようで、踏跡は明瞭、表示も多く(アプローチの地獄谷はペンキ印もあるが、天狗尾根はテープのみ)、雪のない時期も入山者が多いようです。 |
過去の山行ではシンボリックな大天狗を巻いてしまったので、無雪期に再訪するなら大天狗を直登しようということになりました。しかし、外岩は半年以上行っていないし、室内壁も最近再開したばかり、もし、まともなクライミングだったら歯が立ちそうにありません。そこで、大天狗直登について調べてみると、「正面左寄りを登る」「グレードⅣ・ロープスケール30m」という参考文献の記述に加え「頂稜手前の凹角出口が核心」というネット情報も得られました。Ⅳのショートルートなら大天狗自体は何とかなりそう。懸垂下降もあるのでロープは50m(1本)、支点情報は最新でないのでピトンやカムも持参することにしました。 |
山行データ |
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マスキ嵐沢(リハビリ山行)/沢登り初級(1級Ⅲ)
(西丹沢・中川川・大滝沢支流2019年9月上・日帰り) |
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kniferidgeの右膝手術(半月板部分切除)から1月半、通常歩行では支障がなくなったので、リハビリ山行に、何度か遡行経験のあるマスキ嵐沢へ行ってみました。 |
この時期の丹沢は夏より水量が多く、滝登り等で上半身を濡らすと結構寒いと記憶していました。ところが、今回は朝から蒸し暑く、水際の滝登りが心地よいくらいの水温。もっとも、水が涸れてから稜線までが少し長いし、下山路の権現山南尾根は風通しが悪く、熱中症になりそうでした(午前中に下りてこれてよかった)。 |
やはり慣れたルートだったおかげで、途中休憩・準備込みで登山口(520m)から稜線(1030m)までのアプローチ+遡行時間は3時間15分。標準時間より15分超過ですがknが病み上がりであることを考慮すれば、上出来でしょう。 |
また、下山路は(一般道ではない)、以前より踏跡が明瞭になっており、途中で尾根を外した前回より早く下れました(権現山~Pのある登山口まで1時間15分)。
ただ、全般的に急で滑りやすく、knには膝に負担の大きい辛い下りでした。 |
なお、車でアクセスする場合、林道が荒れており(大滝沢右岸沿いの部分)、Pのある登山口まで侵入するのは最低地上高の高いSUV等でないとちょっと大変。林道に入って程なく右カーブする所があり、路肩が広くなっているので(2~3台駐車可)、当面はそこから歩いた方が無難な気がしました(登山口まで10分程度)。 |
山行データ |
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残雪の白峰三山縦走/雪山中上級
(南ア北部・2019年5月下・3泊4日(幕営2泊+大門沢小屋泊)) |
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改元記念連休に見送った白峰三山縦走に挑戦。少々遅かったものの、何とか残雪期と呼べる時期に目標を達成することが出来ました(雪は2015年GWの北岳より少し多かった)。ただ、二人とも体調に不安を抱えていたことに加え、三山縦走後に悪天に捕まり、足掛け2日の厳しい下山となりました(特に3日目、濃霧強風の稜線歩き・降雨中で滑る雪渓下り・ルートファインディング等)。 |
帰宅後、knの右膝の状態が悪化したため、整形を受診しました。半月板損傷と診断され、自然治癒の見込みがないため7月に部分切除手術となりました。どうも大門沢偵察時(GW)に既に負傷しており、治らないうちに今回の縦走を強行したことが祟ってしまったようです。 |
山行データ |
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大門沢登山道/偵察山行
(南ア北部・2019年5月上・幕営2泊3日) |
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白峰三山縦走(残雪期)は「雪山ハイク」における当面の目標です。 |
無雪期なら奈良田温泉(830m)~広河原(1510m)にバスが運行しており、相対的に標高差の小さい大樺沢コースを登路とする北岳→農鳥岳方向の縦走が一般的(車利用の場合、奈良田温泉に駐車、バス利用で標高が高い広河原より入山し、縦走後奈良田へ下山)。 |
ところが、広河原へ至る林道・県道が冬期閉鎖されている時期は(例年11月上旬~6月下旬)、標高の利点がなくなる上,雪崩リスクも高い大樺沢コースに替わって、池山吊尾根が北岳の登下降路となります。この場合、奈良田温泉~歩き沢橋(標高差約400m・14km)が林道歩きとなり、縦走方向に関係なく、奈良田温泉・北岳間の単純標高差2363ⅿは自分の足で登らなければなりません。 |
確かに、池山小屋(2060m)、北岳山荘(2900m)、大門沢小屋(1776m)は冬期小屋として利用できますが、営業小屋ではないので食料(3~4日分)が必要、また、避難小屋だけを当てにするわけにもいかず幕営装備を持参しなければなりません。というのは、池山小屋は残雪期は水の確保に難があることが多いし(対策は歩き沢橋から担ぎ上げる)、北岳山荘~大門沢小屋は行程中に3000m級の稜線歩きがあり難所もあるのでフォーストビバークの備えが必須だからです。つまり、この時期の白峰三山縦走は、雪山装備・4日分の食料・幕営装備・最低限の登攀装備等が標準となり、合計120歳超の私たち夫婦にはかなりハードルの高い山行となります。 |
これまで、池山吊尾根から北岳往復(2015年GW)、新雪期の白峰三山(2016年大樺沢コースから登り農鳥岳まで往復)と2度の偵察山行を実施していますが、昨年11月から殆ど山歩きをしておらず、不安だったので、今回は、未経験部分の大門沢から農鳥岳を歩いてみることにしました。 |
ここまで長い前置きを読んでいただいた方には申し訳ないのですが、農鳥岳登頂は途中で断念、偵察は2200m付近の尾根までとなってしまいました。それは、初日幕営準備中にkniferidgeが膝に違和感を覚え、翌日歩けなくなったからです。幸い、丸一日停滞して回復を図り、3日目に何とか無事下山出来ましたが、またしても、monchanには迷惑をかけてしまいました(5kgも余分に荷物を持ってもらった)。 |
山行データ |
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鶏冠山~木賊山/一般難路~バリエーション入門
(奥秩父・2018年10月下・日帰り) |
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奥秩父の鶏冠山(とさかやま2115m)へ登り、木賊山(とくさやま2469m)まで縦走してきました。ひょっとしたら紅葉狩りができるかもと期待してのことでした(やはり遅すぎたようです)。木賊山は先日甲武信岳から下山する折にも登りましたが、鶏冠山は今回が初めてでした。 |
ルートは、先日も通った鶏冠谷出合より、鶏冠山の南東尾根に取付き、1700m付近を帯状に展開する岩場の下を西方へトラバース。チンネのコルより主尾根へ移り、急峻な岩稜帯(第二岩峰~第三岩峰)を経て樹林におおわれた鶏冠山に立ちます。この先、木賊山へは、痩せ尾根や岩峰もある鶏冠尾根を登るのですが、鶏冠山の次の2177m峰より先は、概ね北西寄りの山腹(藪の多い樹林帯)を歩き、展望のないパッとしない縦走でした。 |
山行データ |
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釜ノ沢東俣から甲武信岳
/沢登り初級・1級上・Ⅲ・標高差1365m(西沢渓谷入口P~甲武信岳)
(奥秩父・笛吹川水系東沢・2018年10月上・1泊2日(1750m台地幕営)) |
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2018年最後の沢登りは釜ノ沢東俣へ行きました。このルートは、秩父登山開拓期の田部重治により紹介され、日本百名山の深田久弥も甲武信岳登頂の際利用したとのこと。 |
それは、笛吹川上流,西沢渓谷と東沢渓谷を分ける二俣の吊橋より、東沢、釜ノ沢、その東俣と遡るもので、私たちが百名山をやっていた頃買ったエアリアマップ(1994年版)には、黒破線表示ながら甲武信岳の一般登山道「東沢コース」として記載されています(現在は沢登り初級者向けバリエーションルート)。 |
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今回はこの釜ノ沢東俣遡行後(アプローチ:標準時間1時間半,遡行:同6~7時間)、甲武信小屋より甲武信岳往復(同1時間)、戸渡尾根(徳ちゃん新道,同3時間半)を下って起点の西沢渓谷入口に戻る周回コース。正味の所要時間12~13時間になるので、幕営1泊2日で計画しました。人気ルートで旧登山道もかなり残っており(両門の滝までは表示も多い)、この日程なら余裕と、2日目のんびりしすぎたのが祟り、下山の30分程はヘッデン歩きになってしまいました。 |
なお、台風の後のせいか水量はやや多め、上部は倒木も多く荒れた印象でした。また、紅葉は見ごろには少し早く、ちょっと残念。 |
釜ノ沢東俣:ミズシ沢出合下の20×50m滝/上の二俣下のゴルジュ・源頭近くの滑 |
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沢のガイドブックで「森林浴とナメ歩きの沢」と紹介されている通り、フリクションの良い岩質で安心してナメ歩きを堪能することができます。また、何といっても美渓、スリリングなゴルジュの通過や滝登りがなくとも(殆ど巻く)、飽きることがありませんでした。さらに、夏なら、川で泳いだりキャニオニング等も出来そうで、沢登り以外でも楽しめそうです。 |
山行データ |
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